10.26事件関連人物/朴正煕大統領
朴正煕
박정희(パク・チョンヒ、パッチョンヒ)
生没年:1917年11月14日〜1979年10月26日

大韓民国第5〜9代大統領。
彼の略歴や大統領としての功績についてはWikipediaを参照のこと。

◆人気ナンバーワン
現在韓国では、功績のあった大統領として最も高い評価を受けている。特にリアルタイムで彼の時代を知る世代からの評価が高い。一方で、ネット世代を中心にアンチ派も少なくない。これは、彼の統治時代に行われた言論弾圧、人権侵害に対するものが大勢を占めるが、朴正煕が「親日派」だったという疑惑も対象になっている。
近年では、朴正煕の長女である朴槿惠が、朴正煕支持派とアンチ派の代理戦争の象徴のような様相を見せている。

◆奇跡の出生
独裁政権のトップには恰幅の良い人物が多いが、彼は小柄で痩せている。
1917年生。慶尚北道亀尾出身。貧しい家庭の末っ子として誕生した。父親は両班を目指していたが、時勢の変化により没落していた。既に息子に嫁もいる立場だった母親は妊娠した事を恥ずかしく思い(正煕は一番近い姉・在煕とも6歳離れている)、何度か胎児を流す事を試みるが失敗、結局は朴正煕を出産する事になる。しかし誕生後は大事に育てられている。兄弟は体格が良いのに、朴正煕だけ小柄だったのはこの時の母親の行動が原因ではないかと見られている。







◆朴正煕の私生活
子供の頃から口数が少なく忍耐強かった。
親が決めた相手と不本意ながらも結婚し、一女を儲けている。ファーストレディとして人気のあった陸英修(ユク・ヨンス)夫人は朴正煕の事実上3人目の妻である。陸女史との間に一男二女(朴槿惠、朴槿瑛、朴志晩)がいる。陸英修は74年8月、在日韓国人の文世光による銃撃事件に巻き込まれ命を落としている。両親を銃撃で失った不幸な3人の子供達は、対照的な道を歩んでいる。長女の朴槿惠は政治家として活躍しているが、長男の朴志晩は過去に何度も覚醒剤中毒で逮捕されている。

朴正煕は大統領に就任して以降も、私生活は慎ましく、常に節約をしていた。服も擦り切れるまで長く着ていた。シークレットブーツを履いている形跡が見られる。
暗殺当時、2匹の犬(珍島犬とスピッツ)を飼っていた。過去にもシェパードを飼っていたが、夫婦喧嘩の際に撃ち殺されたと言われている。
絵を描く趣味がある(※画像一番下が朴正煕の作品)。

陸英修生前当時から女性関係に問題があったとされている。酒席に呼ばれる女性は大統領の下半身の御世話係だったらしい。

◆日本でも再評価
政権当時は、日本でも朝日新聞と岩波書店が中心となった反朴キャンペーンによって、「史上最悪の独裁政権」と報道されていた(全国紙では唯一産経新聞のみが朴政権の功績を評価していた)。現在の日本では、比較的高く評価されている。

◆朴正煕似の俳優
数々の再現ドラマや映画では、本人に容貌がよく似た俳優によって演じられている。大概の特徴は、頬骨の突き出た輪郭、三角形の目、小柄な体格である。過去に4度も朴正煕役を演じたエキスパートのような俳優も存在する。「ユゴ 大統領有故」の俳優はどちらかと言えば似ていない方である。
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